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行列Aの対角化

1行列(実対称行列を除く)の対角化

1.1固有値と重複度

 n次正方行列 Aの固有方程式(特性方程式) f_A(λ)=0を立て,固有値(eigenvalue) λ_iと重複度 n_iを求める。重解をもたないときは n_i=1

1.2対角化可能かの判定

 n個の異なる固有値をもてば,Aは対角化可能である(対角化の十分条件をみたす)が,そうでないときは,以下に移る。

 λに対する固有空間の次元(幾何的重複度) \dim W_λ=n-\ \mathrm{rank}(A-λI)( n: 正方行列の次数)を求める。 \dim W_{λ_i}=n_iは対角化の必要十分条件である。

1.3各固有値に対する固有ベクトル(eigenvector)

 λ固有ベクトル(固有空間の基底)を (x_1, x_2), (y_1, y_2)と置いていき, Ax=λx xに代入することで求める。

1.4行列の対角化

固有ベクトルを並べて変換行列 Pを作る。
 P^{-1}APを求める。結果のみなら変換行列を求めなくとも分かる。

2実対称行列の対角化

実対称行列: 成分が実数で転置しても変わらない行列

2.4各固有ベクトルの正規直交化

固有ベクトルをグラム・シュミットの正規直交化法を用いて,正規直交化基底にする。
ただし,異なる固有値固有ベクトルは既に直交化しているので正規化のみする。

2.5行列の対角化

正規直交化した固有ベクトルを並べて直交行列 Pを作る。
 P^{-1}APを求める。

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