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複素数の反転について

半径 rの円 Oがある。点 Pに対して、半直線 OP上にある Qが、 OP・OQ=r^2を満たすとき、点 Pと点 Qは互いに他の反転と言う。

 

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初等幾何学における反転幾何学(はんてんきかがく、英: inversive geometry)は、平面幾何学において反転(inversion) と呼ばれる種類の変換を一般化したものに関して保たれる図形の性質について研究する。

(1)原点を通る直線は原点を通る直線にうつる

(2)原点を通らない直線は原点を通る円にうつる

(3)原点を通る円は原点を通らない直線にうつる

(4)原点を通らない円は原点を通らない円にうつる

その他の性質は次の通り。

相異なる二点 A, A′ を通る円 q の、円 k に関する反転が A, A′ を入れ替えるならば、二円 k, q は互いに直交する。
二円 k, q が直交するとき、k の中心 O を通り q と交わる直線は、従って q との交点の k に関する反転点でも交わる。
円 k の中心 O を一つの頂点とする三角形 OAB を取り、A および B の k に関する反転点をそれぞれ A′ および B′ とすれば、
が成り立つ。
基準円 k に直交する二円 p, q の二交点は、k に関する反転によって互いに入れ替わる。
二点 M, M′ が互いに基準円 k に関する反転点で、それぞれ曲線 m, m′ 上に載っていて、曲線 m, m′ も k に関する反転で互いに入れ替わるとすると、曲線 m および m′ の点 M および M′ における接線は、直線 MM′ に直交するか、さもなくば線分 MM′ を底辺とする二等辺三角形を成す。
反転変換によって角の大きさはそのまま保たれるが、有向角の向きは逆になる。

 P(z)と点 Q(z)が単位円に対して互いに反転なとき

 z=r(cosθ+isinθ)として wの絶対値と偏角を求める。

 OP・OQ=1より |z|・|w|=1

 |w|=\frac{1}{|z|}=\frac{1}{r}

 Qは半直線 OP上にあるから

 \arg w=\arg z=\thetaであるから

 w=\frac{1}{r}(\cos\theta+i\sin\theta)

と表すことができる。

また、

 \frac{1}{\bar{z}}=\frac{1}{r(\cos\theta-i\sin\theta)}=\frac{1}{r}(\cos\theta+i\sin\theta)

であるから w=\frac{1}{\bar{z}}

 \frac{1}{\bar{z}}を実軸に関して対称移動したものは \frac{1}{z}のため、 zに対して ω=\frac{1}{z}は単位円に関する反転と実軸に関する対称移動を合わせたものである。